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ビルマ、ソロモン諸島、日本の山を対象とする地域研究をしています。これらの地域の滞在記が中心です。
ブログイメージの写真は、ソロモン滞在記の準主役、バリ君です。
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2010/07/22 0:47:35
パパオーロ!
パパオーロ!

6月1日(火)8時過ぎ起床。好天。

 1月くらいからずっと良い天気が続いていて、海も穏やかなようだ。何より。
 アーロンは、ケティナの夫のデスモンやメピオナ、カオロのお金を持って、ブニカロ港に買い物に行ったのに、お金を持ち逃げしてリンギに。それで村には帰ってこられないとのこと。仕方がないなあ。悪い奴じゃないのになあ。

 隣村のヴェリーナがロッジを2棟新築していて、ビチェからたくさん働きに行っている。1時間4―5SID(約50円)らしい。
 ベリンダがアイレニの家建ての手伝い。長男のサンリがホニアラでアイレニの家にお世話になっているからとのこと。
 国会議員のスナイダーがケトケトでのサッカー大会の賞金1位5000SID、2位4000、3位3000、4位1500を提供。このほか他村からの参加チームのためのガソリン代、食事代、参加費も提供。スナイダーのバックに台湾人が付いているようだ。それでソーラーパネルも提供されたとのこと。

 8月の国会議員選挙でもスナイダーにビチェの人たちはみんな投票するようで、再選が堅いだろう。対抗馬で校長先生のウディコロも頑張っているけど、学校でのお祭りの時に得たお金でいろんな施設を作るはずだったのに、着服してしまったらしく、みんなの評判が悪い。ボイラーはウディコロのサポートをするようだけど、どうなるかなあ。

 ルーシーは4月6日に死去。朝、転んで頭を打って、夜には死去してしまったとのこと。やさしくて温かくてみんなに愛されてたお婆ちゃんだったなあ。ありがとう。

 ハワイからやってきた大富豪のばあちゃんリサは、隣村でワインフーパーの子供たちを雇用しているが、彼らがリサのものを盗んでばかりいるのでケンカ。リサを困らせるために、ガスボンベを盗んだりしているとのこと。リサはハワイなどに去るかも。困ったねえ.なかなか自己主張の強いばあちゃんだからなあ。

 相互扶助は、みんながでるのが当然で、1人だけ参加しないときはその理由がみんなの納得する者なら良いけど、そうじゃないことが当たり前になると、ズルが通ってしまうようになると、相互扶助が崩れていく。

 民主主義とかいう奴で、農薬散布に協力していない家にも散布してというのが、やがてみんなの協力に嫌気を生じさせる、と言う宮本常一の事例は面白い。フリーライダーを許したり、慣習として見なされる弱者では無くって、外部者が位置づける弱者に無理に権利を付与することで、それまでの村の相互扶助の当たり前が崩れてしまうこともあるのかもしれない。公平さとか民主主義とか、そんなものも万能ではない。

 マリーナもセラも大きくなって、僕のことをとても怖がるようになってしまった。そういう人見知りの時期なんだなあ。すごくかわいい。興味はあるけど、怖いというやつだ。あっち行け、と言う言葉を覚えたり、耳はどこ、と言うと触ったり、すくすく育っている。

 ピオナが大声でパパオーロ(おじいちゃーん)と叫んでいる。もう2才くらいになったのかな。ディレイじいちゃんはうれしそうだ。海でいつまでも遊んでいるモートーに笛を鳴らして呼ぶのもおかしい。

なんだかお腹がすいてきた
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2010/07/18 21:57:49
そう、時間が来たのだ
そう、時間が来たのだ

5月31日(月)飛行機の中で少し眠る。
 ブリスベンはよい天気だ。ホニアラ行きの飛行機はStrategicとかいう会社。ソロモン航空のフライトということではあるのだけれど。日本人のおばちゃんスッチーがいる。珍しいなあ。すぐに乗り換えたいので、相談をすると前から4番目の席を見つけてくれた。ありがとう。

 前に座ったチビッコが興味津々。ソロモンの女性と白人男性というカップルはよく見るけど、逆は珍しい。ひょっとして、関根さんの知り合いのカニオトクさんとこの息子さんかとも思うけど、どうなのかな。奥さんが白人で、チンコをでかくする薬が欲しいとねだっていたらしい。まあ、よくある話だけど。

 飛行機はほぼ満席でびっくり。観光なのかなあ。いろいろと仕事で行く人もいるのかな。半分ソロモンに住んでいるような白人さんもけっこういるし。

 まだ何となく注意力散漫でポヤーンとしている。判断力に欠けるところがあるので、気を付けねば。

 窓の外の雲がまぶしい。太陽の光を反射している。みんな元気かなあ。早くあいたいなあ。喜んでくれるかなあ。たくさん自分の思いを素直にぶつけて一緒に笑って泣こう怒ろう。どんな風にみんなが受け止めてくれるかな。どんな未来につながるのかな。まずは無事にガトカエ行きの飛行機に乗り継ぎできると良いなあ。

 何とか無事に乗り継ぎ。サラッディの親戚のイレピ、前に古澤君と一緒にビチェに来たことのあるSWIFTの兄ちゃんとも一緒になる。バトゥナではたくさんの兄ちゃんたちがサッカーをしていて、みんなが手を振ってくれる。子供たちもうれしそうにニッコリ白い歯を見せて笑って手を振っている。こういうのが良いところだよなあ。

リープは無事に大工の職業訓練校に入れたとのこと。良かった良かった。ちょっとは役に立ったのかなあ。うれしいことだ。バトゥナで会えたら良かったのになあ。また今度。ダンキンにも会いたかったなあ。イレピは家においでと誘ってくれたし。少しいろんなところを見て回りたい気持ちもあるけど、まあしばらくビチェでゆっくりしよう。

コロとリンミナがソンビロに迎えに来てくれていた。ありがとう。なんだかブルブル震えて芝生に寝っ転がっている兄ちゃんがいたけど、どこか悪いのかな。マリファナかなあ。みんなヤレヤレという感じで見ていた。あちこちからモートー、と声がかかってうれしい。ありがとう。やっと帰って来れたなあ。でもちょっと連絡が遅かったから、フェロールは迎えに来られなかったようだ。いつもありがとねえ。

ガソリンは1Lで15SID(約160円)に。一度上がるとなかなか下がらないなあ。

 ベカベカの学校に行っているビチェの子供たちも僕を見に空港に来たがったみたいだけど、恥ずかしくて来なかったとブラッディ。みんなに会いたいなあ。元気にしているのかな。自分の子どもか妹みたいだもんなあ。

 ルーシーばあちゃんが4月に亡くなったとのこと。朝に倒れてそのまま夜に亡くなった。優しいばあちゃんだったなあ。寂しいけど、「もう時間が来たのだ」とみんな納得しているようだ。でもやっぱり寂しい。

 浜辺にみんながやってきてくれる。ありがたいなあ。みんな元気そうだ。なんだか人が少ないなあと思っていたら、ペアヴァ村のヴェリーナの家の建築雇用労働に行っているようだ。ロソニやマペッリ、フォロコーニ、ジュニオール、トムソン、ラウッディなどだ。ディックはカヴォラワタで家建て雇用に。

 マペッリは僕があげたMP3のせいで、勉強を嫌がり、学校を辞めてしまったとコロが嫌み。うーん、言い訳だろうけど、少しそんなこともあるのかもなあ。コロは、美人のおばちゃんなのに、いつも怒ってばかりだから良くない、笑ってばかりいたらよいのに、ソリーニと一緒だ、と話すとウヒャヒャヒャと笑って喜んでいる。でも本当にそうなんだよなあ。

 ムーランはペアヴァに、アーロンはお金を盗んで責められたらしくリンギに、クリーシーはムンダのゴールディ中高等学校に行っているようだ。カオロはビチェで幼稚園と小1の先生。

 オレンダはカヴォラワタの小5に行くも、先生がいじめるのでペアヴァに転校したとのこと。クエリントンもカヴォラワタの学校にいて、なんだか子供たちがあちこちバラバラでちょっと寂しい。

 モンジョコロは、赤ちゃんの出産のためにホニアラにいるとのこと。無事女の子が生まれて、エスマと名付けられたとのこと。良かった良かった(生まれたのは6月始め)。

 ポリーニとネヴィントンが12月に赤ちゃんを連れて帰村。男の子だ。ジェイトンというらしい。デシーナも4月に男の子スタンジーを生んで、なんだかやせていて元気がない。ジェナは相変わらず、メルスのお葬式に行ったときに呪いにあって、それがなおらなくて、レリーニが頭のマッサージをしている。雨水をコップに溜めて、スプーンでミホコが頭に掛けている。

 6日はケトケトでサッカー大会があり、優勝賞金は5000SID。選挙も近いし、いろんなところで選挙活動を兼ねた大会があるんだろうなあ。ウディコロもベカベカの学生たちのために、ケーキを配ったりしているようだけど、これもまた自身の当選のためだろう。どうなるのかなあ。

 フィリップは肝臓が悪くて血を吐き、ホニアラに入院しているようだ。心配だなあ。

 ベリンダのところで、魚をごちそうになる。たくさんトビウオが獲れたのだ。骨が少し多いけどおいしい魚だ。日本酒に合いそうだなあ。うーん、早いぞ早すぎる。お酒を身体から抜こう。

 フレンコイシは彼氏を作ってばかりいるので、ベカベカにはいられなくなり、放校。ローズマと一緒にヴィルの彼氏に会いに行っていて、フェロールにとても怒られたようだ。まあそうだろうなあ。

 メピオナも学校を終了。結局、高い学費を支払っても、なかなかきちんと卒業できないんだよなあ。もったいないことだ。メピオナとローズマがMP3をとても喜んでくれる。

 早く持ってきてくれ、写真も見たいと騒々しいのだけど、明日まで我慢させる。じゃあ、朝早く浜辺でうんちをするときに隠して持ってきてくれとのリクエスト。やれやれ。楽しみなのはわかるけどなあ。

 3時過ぎに目が覚める。どこにいるんだか、さっぱりわからない。ああ、もうビチェなんだなあとしみじみうれしい。日記兼調査メモを書く。まだ少しマロヴォ語がきれいに出てこないけど、まあすぐに戻るでしょう。うれしいなあ。

なんだかお腹がすいてきた
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写真は、飛行機から撮ったソロモン諸島の首都、ガダルカナル島ホニアラ。

[ qqqq ] 2010/07/18 21:58:54 [ 削除 ]

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2010/07/17 21:28:57
うれしいをたくさん刻もう
うれしいをたくさん刻もう

5月30日(日)
 ようやく出発。相当疲れが溜まっているから、ゆっくりしよう。ゆっくり自分と向き合おう。楽しみだなあ。

 bモバイルで空港内でもサクサクとネットが使えてうれしい。たくさん、うれしいという言葉を刻もう。うれしいうれしい。

 いろんなものを植えよう。何が良いかなあ。
 村でショウガを栽培したことがある。村の人から分けてもらって植えたのだ。でもショウガの栽培は、呪いの準備とも捉えられるのでちょっと失敗だったか。ショウガを植えたいと言ったときのシシリアばあちゃんの表情がおかしかったなあ。
 みんなでソロモンで暮らせたらなあ。きっと楽しくうれしく長生きできると思うんだけどなあ。無理かなあ。まあいろいろと動いてみよう。ずーっとつきあえるように。
 
 浅田次郎のエッセイと短編集を購入。少し文章が学べるかな。彼の言葉は、嘘や虚飾、遊びもあるけど、時に世の中を正確に切り取っている。ハッと思うこともある。いろんなものを受け継いで、きちんと苦しんで身に刻んできたからかな。

 誰かに喜んでもらえることがしたいなあ。僕にできることは何かな。ただただ歩いて歩いて、話を聞いて、一緒に笑って泣いて、苦しんで過去を見て、未来を思って、同じ時を過ごす。そこに何か伝えることがあるはずだからだ。

 村上春樹の言葉ではないけど、今はあまりにも人の話を聞こうという人が少なすぎる。そこに人がどうやって生きてきたのか、生きていくのかを考えるヒントがたくさんあるのに。自分だけで苦しまなくても良いのに。

 それだけでも良いからずっとずっとできると良いなあ。きちんと伝えられる場所にいたいなあ。やっぱり三ヶ日に戻るべきなのかなあ。東京も大学もその場所ではないような気がする。何かを伝えようとする学生たちのサポートはしたいし、そんな学生を育てられるならとてもうれしいけど。

 馬で旅をしたいという夢を持っていたっけ。馬や牛がいて、助けて助けられて、いろんなつながりの中で生きていく社会をもう一度取り戻したいなあ。岩手だっけ、馬のいるロッジをやっている人がいたっけ。遊びに行こうかなあ。

 きちんと自分の心を伝えられるようにしよう。あまりにもないがしろにしすぎていた。それで楽になったかと言えばそんなことはけしてない。たくさん錘をぶら下げただけだ。自分で自分の身動きを取れなくしていただけだ。自分のやりたいことを思い切りやればいい。やれないことはやれないままでいい。やれることだけでも、やりたいことだけでも思い切りやろう。それであっと言う間に人生は終わるよ。


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2010/07/16 23:22:23
なんだかお腹がすいてきた
なんだかお腹がすいてきた

12月6日(日)8時半起床。今日もブリスベンは良い天気だ。ちっとも雨が降らないなあ。

 ブリスベン川へ。日曜ということもあって散歩している人たちもたくさん。サイクリングをする人たちも。オランダビールとチキンで乾杯。

 帆船の手入れをする人たち。ソロモンまで行こうと思ったら、だいぶ大きなやつじゃないと駄目かなあ。でも海にプカプカ浮かんでいる寄りも、村のみんなと一緒にいたいなあ。自分の時間だけを優先するよりも、みんなと一緒に楽しみたいなあ。笑いあいたいなあ。

 ジオたちがルパから盗んできた石像は、ヘンソンが戻したようだ。村では、博物館ができたら、ティネーテは300で買い取る予定らしいが未確定。

 ブリスベン市立図書館にやってくる。日曜は15時まで。外のテーブルでも沢山の学生らしき人たちが勉強をしている。
 語学の勉強をしているらしい日本の兄ちゃんと韓国の兄ちゃんたち。

 うーん、とうとう帰国。いやはや。

・・・やっとこさ、去年のソロモン諸島滞在記の書き込みが終わった。ふー。2010年5月末からのソロモン滞在の日記をこれから書き込んでいきます。

みんなと一緒が一番楽しくてうれしい
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2010/07/16 23:17:36
なんだかお腹がすいてきた
なんだかお腹がすいてきた

12月5日(土)9時過ぎ起床。好天。

 寝坊しすぎたかと思ったけど、それほどでもなかった。でもソロモン時間の10時過ぎだからやっぱりかなりの寝坊かな。

 ブリスベンの街はわかりやすい枡目状だけど、同じような建物がたくさんあってわからなくなることもある。

 食事が大体6−10AUSドルくらいでとても高く感じる。でもスモールサイズで結構な量があったりもする。クリスマスが近いせいか、いろんなイベントがあってみんな楽しんでいる。コーラスグループやら民族音楽の兄ちゃんたち、昨日の夜は路上サルサもあったっけ。

 植生も鳥もとてもユニークだからなんだか変な感じがする。違うところに来たという感じが強い。ソロモンの植物は生活の資源としてのにおいがたくさんするのだけど、なんだかここの森はただ生えている、きれいにされているというだけで、とても違和感があるのだ。

 スーパーでチキンを買ってブリスベン川へ。水は濁っているけど、たくさんの帆船が泊まっている。日本ではなくて、オーストラリアで船を買えばいいのかなあ。たくさん中古がでているんだろう。チキンは4分の1でちょっと足りないくらいかなという感じ。ハーフだったら多すぎだったかな。ソースがあったら良かったけど。

 川にボートで出る子どもたち。良いなあ。川や海で思い切り遊ぶにはとても良い場所なんだろうなあ。今度、ジェームス・ウッディとかにコンタクトを取って、クイーンズランド大学に受け入れてもらおうかなあ。そしたらソロモンにもしょっちゅういけるなあ。

 ブリスベン川でベンチに座って作業。収入調査のまとめを進める。風が気持ちいい。ちょっと涼しいくらいかな。うるさすぎず、人も多すぎず、快適だ。みんなが楽しげに歩き去るのもいい。

 一人一人の関係であれば、相手の期待に応えたり、相手に依頼したりするのもできるけど、たくさんの村人の中では、そうできないこともたくさん出てくる。

 だから、物をあげたりもらったりするときには、なぜこの相手からもらうことができたのか、ものをくれたのか、なぜ自分にはくれなかったのか、自分はあげなかったのか、求められなかったのか、求めなかったのかをみんなよく考えている。それでいろんな会話が裏でなされたりする。いろんなうわさ話になったり嫉妬になったりもする。

 人が増えてくるとそうできないことも多くなったり、そうしない相手も出てきやすくなるのかもしれない。僕自身も魚を釣ったり、みんなのリクエストに応えようとしても、人が多すぎて、例えば子どもだけでも数十人いるわけで、応えきれない、みんなに応えられないと嫉妬の対象になるから、結局誰にもあげられないとか、そういうことにもなったりする。本当に難しい。
 
 マロヴォ地区は、いろんな開発があったり、村が大きくなったりで、それまでの地域社会の相互扶助的な部分、みんなが一緒という部分が揺らいで、嫉妬が高まる状態にあるのかもしれない。他の地域でもそういうところがたくさんあるのだろう。

なんでくれるの、なんであげるの
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2010/07/14 23:37:49
なんだかお腹がすいてきた
なんだかお腹がすいてきた

12月4日(金)7時起床。好天。

 洗濯物が一気に乾いてくれて助かる。何とか木彫りもうまくバックに収まってくれた。それにしても今回もお土産が多いなあ。紐付きとはいえ、うれしいことだ。誰にもらってもらえるかなあ。喜んでもらえると良いなあ。

 タルマリとオレンダの分として、イルカ3匹と皿の木彫りをもらう。ヒエルナは自分の分は買ってきてくれないのではないかと、ヘソを曲げたらしい。かわいいけど、かんしゃく持ちなんだよなあ。面白いなあ。イルカは磨き上げがまだ終わってなかったといってベリンダがわざわざ部屋にやってきてくれる。ありがとう。

 みんなと握手。ドタバタしていて、握手できなかった人も多いけど、みんな名残を惜しんでくれた。僕も本当に寂しくて、みんなとずっと一緒にいたい気持ちが強い。

 トエナはどうしても飛行機を見るのだといってボートに同乗してきたのだけど、なんだかおっかなびっくりで不安そうだ。いろいろと考えるところがあるのだろう。いつもながらかわいい子ザルだ。

 たくさんのりたい人がいたのだけど、みんな遠慮したようだ。帰りにボイラーたちが乗ってくると言うことで、遠慮したようだ。ちょっと残念。

 カルウィンは、お母さんのいるソンビロにいるときには、泣いてビチェのママのところに帰るとごねるようで、お婆ちゃんであり、ビチェのママとも言われているジェナは連れて帰りたいらしい。

 ベリンダの家族にはいつもながら本当にお世話になった。とてもいい家族なんだよなあ。子どもたちはみんなだいぶ大きくなったけど。

 海が穏やかで助かる。カヌーで釣りに行っていたジェームスかなあ、子どもたちがオールを振って見送ってくれる。ありがとう。

 40分くらいでソンビロに到着。ポッセはいつもながらボートに同乗するとご機嫌だ。カヴォラワタではリノが走ってやってきた。僕を見送りたいとのこと。ありがとう。

 せっかく空港にやってきたのに、トエナは怖いのか近くにやってこない。チンコを押さえながら身を堅くしてでも興味津々で飛行機を見ている。写真も撮りたかったけど、ソンビロからの搭乗者が2人だけで、降りる人もいなかったので早く乗るように指示されてしまった。

 一気に空へ。みんなが手を振ってくれる。
いろんな想いがどんどんと溢れてくる。僕を受け入れてくれてありがとう、愛してくれてありがとう。ビチェが波に打たれているのが見える。本当に大事な場所で、大事な人たちがいて、大事なものがたくさんある。ありがとう、ありがとう、ありがとう、いつもそんな想いばかりだった。ありがとう。

 僕を守っていてくれたもの、ビチェでの暮らしのなかで纏っていたたくさんの温かい気持ちも魂も、ビチェの森に流れていく感じがする。離れるのがとても苦しい。でも、日本にも大事な人がいて、大事なものを伝えて、大事な場所を作ろうと決めた。ビチェには、またすぐに戻ってこよう。きっとみんなまた受け入れてくれるはずだ。ありがとう。

 ブリスベンに無事到着。飛行機での隣の席の姉ちゃんはなんだかテンションの高いアホ姉ちゃんで、ちょっと困った。悪意がないのはわかるんだけど、街で育った子なんだろうなあ。ビチェには絶対にいないというか、ビチェの生活をできない子だろう。

 なんだかブリスベンが好きになれそうな気がしてきた。オージー英語も聞き取れたりよくわからなかったりの繰り返しだけど、無事にチェックインできた。

 すごく狭い部屋で、エレベーターも手動の開閉式ですごく古い建物だけど、それなりにきれいでなんだか懐かしい感じがした。街中のとても便利な場所にあるので、遊び回るにはいいんだろうなあ。

 オージーの子どもたちもアホ丸出しで、お父さんもお母さんも子どもがかわいくて仕方なくて、一生懸命働いていて、なんだか暮らしが感じられた。当たり前が感じられて、好きになれそうな気がしたのだ。ここの当たり前に馴染めそうな気がしたのだ。

 みんなが変だったりもするけど、でもみんなが楽しもうとしている、一緒に楽しもうとしている、相手の楽しさを認めようとしている、そんな感じが伝わってきた。僕も家族も楽しく暮らせそうな気がする。ビチェにもすぐに行けるだろうし、ブリスベンならビチェの誰かも連れてこられるかも。

 夜中に火災警報機がジャンジャン鳴り出す。誤作動だろうと思ったけど、有毒ガスか何かがでているから外に出よとの警告が始まり、外に出ると数百人ものホテルの泊まり客が様子を伺っている。ほとんどバックパッカーで、彼女連れなのか、どこかでナンパしたのかカップルが多い。バーもそばにあるから、酔っぱらって警報機の音と一緒に叫び踊っている連中もいる。みんななんだか楽しそうだ。旅の荷物全部を持ち出しているらしい南米かどこかのおっちゃんもいる。ほとんどみんな荷物無しだから、すごく目立っていた。

 警察が来て消防車が来てなかなかの騒ぎだったけど、30分くらいで収まってくれた。そのあとでワイヤレスに接続して、いくつかメールを送ることもできた。良かった良かった。
 ハイテンションでみんなに声を掛けまくっている兄ちゃんがいる。でも眠いんだよなあ。あまり相手にせず。ねえねえ、何て言ってるのナニナニ、とうるさかった。僕のあとに来た姉ちゃんはスコットランドから来たらしい。声を掛けられて困っていた。もっと英語が気兼ねなくスラスラとしゃべれたらなあ。しゃべればいいのかな。

帰国さびし
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2010/07/11 12:10:38
なんだかお腹がすいてきた
なんだかお腹がすいてきた

12月3日(木)9時半起床。曇りのち雨。

すっかり寝坊してしまった。昨日は午前2時過ぎくらいまでは、映画上映会に付合っていたのだけど、眠くて部屋に戻ってきて、そのあとで収入支出の補足調査データを入れながらウトウトしてしまい、何度もデータの入力ミスをしてしまったので、夢うつつでこれはまずいと思い、終わったところまで印を付けてグーグー寝たのだ。誰か来たみたいだけど、ちっとも気がつかずに寝ていた。

 みんなが焼畑に行っている。驚くことに、ゲンタも焼畑に行き、ゴーハラ(伐開)などの手伝いをしてきたとのこと。昨日はジオも焼畑に行ったようだ。何があったのだろう。僕の調査の影響も少しはあるのかな。

 ウィンタは、焼畑に行かずにいつも寝てばかりでゲンダに冷視されていて、僕がみんなの前で焼畑活動の調査をしているのを嫌がったようだ。ごめんね。これも新たな参与観察だなあ。お金が入ると村の当たり前が揺らぐことがある。余裕に繋がることもあるけど。

 メレイナとフレンコイシがモンジョの結婚式の動画を見せてくれとやってくる。いつもおおらかで楽しそうで良いなあ。優しいアホ娘たちだ。メレイナは近々結婚するのかな。みんなどんどん大きくなるなあ。

 釘も製材も使わない昔ながらのやり方で島のいろんな技術と資源を使って家を建てようと決めた。小さな家でも良いからみんながうれしくなるような誇りを持てるようなそれが広がっていくような家を建てよう。フレンキーも喜んでいろんなアイディアを出してくれる。カヴォラワタにはラタン(ティークル)の椅子やテーブルを作るのが上手なステネッティがいて、作り方を勉強してくれるとのこと。そんな技術が村にも広がればいいなあ。バオの床、柱を止めるのもラタン、樋はタケ、桶は木の樽。バオの隙間はティータで埋めればいい。フレンキーも何となく興奮している。楽しみだなあ。

 クレニがタバコ販売のビジネスを始めている。1箱25SIDでブニカロで仕入れて、1本1.5SID、計37.5SIDを得る予定。よく売れているようだ。

 ソリーニたちは週に5日、1日オイルパームの除草を約10本、1本で15SID、計150SIDでの雇用のようだ。これは確かに村では大きなお金にはなるなあ。来週に支払われるらしいけど、大丈夫かなあ。

 結局、フレンコイシとはちゃんと話ができなかったけど、なんだか打ち解けてくれたようで良かった。ステラやヒエルナ、テニーサ、ケリワイニなど、みんな夜釣りに行っていて、浜辺にはあまり人がおらず、教会の庭で座っていると時々カオロやラウッディが来るくらいだった。せっかくの月夜なのに雲が多
くて少し残念。

 でものんびりできて良かったなあ。調査でちょっと気ぜわしかったこともあったけど、いろんなものが見えてきて良かった。モンジョコロも今週はいろいろ買ったんだよ、とやってくる。ボイラーの支払いがちゃんとしていたら、もっといろんな支出を抑えられたのになあ。ちょっと残念だけど、いろんな傾向は描くことができるだろう。

せっかくの月夜だし
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2010/07/10 22:52:31
なんだかお腹がすいてきた
なんだかお腹がすいてきた

12月2日(水) 6時半起床。好天。

 なんとなくみんな昨日のDVD鑑賞で寝不足なのか、今日の終業式までに手持ちぶさたな感じなのか、ぼんやりとしている。ジェームスも、ワリヴァローチェヴィアイーニピア(今日はなんだかぼんやりしちゃうよー)と叫んでいる。
 そうだねえ、学校に行くでも無し、焼畑に行くでも無し、やるべき仕事がたくさんあるわけでも無し。

 客船ビリキキとスピリットはそれぞれ月に1−3回くらい来るが、合計すれば各10回ずつくらいではないかというロソニの意見。

 ロコロコヌーテを柔らかくして、膿の吸い出しに貼り付ける。この方法はケリワイニが知っていて、ロソニに伝授。昔はとてもたくさんの伝統医療薬があったが、きちんと伝わらずに無くなってしまったものが多いとのこと。この本を作れると良いなあ。データはあるもんなあ。

 アリーナは終業式でアメとガムをもらってご機嫌だ。両方一緒に食べている。虫歯の前歯にアメを塗りたくって堪能している。すごいアホさだなあ。みんな呆れつつでも優しく笑っている。良かったねえ。

 ミホコは小1の5人中一番の好成績だった。すごいなあ。良い子に育っているなあ。ありがとう。今日もなんだか寂しげにたくさんじゃれてきた。意地悪をしてくるようで、でもきちんとフォローもしてくれる。優しいなあ。本当にいつかうちのハウスガールになってくれたらウンとサポートするのになあ。楽しみだなあ。

 モートーはお金を心配してばかりだ、と言われた。そんな台詞がでるのは、村の豊かさの裏返しでもあるのかもしれない。お金のことばかり考えて心配しなくても、焼畑や海や森や川からの資源で食べていけるのだろう。それはすごい豊かさだ。お金がどうしてもかかるのは、マッチと石鹸くらい。

 石鹸だって入ってきたのは最近でもある。あとは釣り糸と釣り針くらいかな。最近は学費か。それ以外は、実際には食料品の購入が多いけど、どうしても必要とかいうわけではなく、あくまでも贅沢とか余裕とかその範疇での買い物だろう。

 教育の負の側面は、学費だけでは無くって、焼畑など生活の根幹に関わることへの参加の程度の低さに結び付きかねないところだけど、むしろカヴォラワタの方が、子どもたちの焼畑参加頻度は高いかも。これはでも焼畑の近さにも起因していて、遠い焼畑には行きたくないということになってもおかしくはないかな。

 チョイスルのラウルとイザベルのバゴトゥでもEUの自然保護プロジェクトが進んでいるが、イザベルではお金の着服がひどくてプロジェクトは頓挫、事務所などの資材は回収されてしまった。ラウルはちゃんと動いているようだ。ストゥーは、ビチェの周辺の村のみんなは、ビチェのプロジェクトがどうなるのか、とても注目してみているとのこと。嫉妬もあるし。

 ビレイは、ボイラーの素行を見抜いていて、教会やコミュニティの仕事はやらせるな、と伝えていた。その通りで、着服や転用が多くて、みんなの不満が集まっている。自分で勝手に予算を使えなくなったので、今日はこの1ヵ月あまりで初めて、徒歩でベカベカまでの移動をしていた。

 モレンスやリープは、空腹でも強がって、お腹がいっぱいということがある。

 ビチェでも少しだけ浜辺の変化はある。潮位が上がって、石浜も2mくらい後退している。ただ、海面上昇と言うよりも、自然な変化という感じだ。浜辺とか海岸線は変化するもので、それに応じて、みんな暮らしている。

 子どもたちが手を叩いて喜んで映画を見ている。セニーソにタンソン、ジェペも。みんなうれしそうだ。良かったねえ。馬鹿馬鹿しいくらい嘘くさい日本製の外国人出演アドベンチャーなんだけど、わかりやすいのかみんな大喜びだ。

 ビチェのみんなはコピーキャットだというウィンタの言葉は、いつもみんなの行動を見ながら、自分がどうすべきか、協調すべきか、何らかのノロ(正当)な理由を付けて追随を止めるか、足を引っ張るか考えるなかで、同じ行動をしよう、助けよう、一緒にやろうという気持ちが強いからかもしれない。

 それはみんなで何かすることの楽しさを知っているからかな。助け合わないとどうしようもないことを知っているからかな。外から来た人からすると、ビチェはカヌーやボートが着いたら、みんなで助け合わないと浜にあげられない、というのはとても珍しく見えるようだ。

 みんな、誰かがカヌーを漕いできたら、何を積んでいるのか、波の具合はどうか、誰が浜辺にいて助けられそうか、それは十分かを気にしている。他の村では、ただボーッと見ているだけだという。この事例は面白いなあ。

誰かの真似で社会ができてる
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2010/07/10 15:13:03
なんだかお腹がすいてきた
なんだかお腹がすいてきた

12月1日(火)7時起床。好天。
 今日もまた海は穏やかで、日差しのきつい日になった。
 ミホコがビチェに始めてきた日もこんな穏やかな海だったねえという言葉。オエタだったかな。そうだねえ、3年前だねえ、懐かしいねえ。もっと波が穏やかで、おまけに途中でイルカがたくさん跳ねて、カツオも釣れたっけ。ムーランとジオがなんだか緊張していて、珍しくカツオ釣りの糸を絡ませてしまったのを思い出す。

 昨日の夜は、子どもたち、ベリンダなどが釣りに出ていて、かなりたくさん釣れたようだ。遅くまで焚き火で魚を焼いていた。

 アルフォンディとエディパイも夜釣りに出ていて、彼には釣り糸や釣り針をあげていたから、魚を持ってくるように伝えていた。朝にはエディパイが食事に誘ってくれた。たくさん釣れたのは、マタロンバという金目鯛のような魚だ。なかなかおいしい。お腹がすいていたからさらにうれしかった。ありがとう。

 そのあとで、エディパイと一緒に船釣りに出る。少し波はあったけど、なかなか食いが立っていて楽しかった。たくさん釣れると船酔いもしないなんだなあというのがわかった。座って釣る姿勢も楽だったのかな。僕よりもエディパイの方が気分が悪くなってしまっていた。釣果は21匹。フィリップじいちゃんたちが喜んで食べてくれたのがうれしかった。

 同じ場所で釣りに来ていたグローシーは1匹のみだった。残念だったねえ。ちょっと嫉妬を受けてしまったかな。

 月が昇ってくる。満月かなあとも思っていたけど、明日か明後日のようだ。岬の先の海側から月が昇ると満月のようだ。

 夕方のお祈りのあと、ベニの弟のストゥーが持ってきたDVD上映の宴。せっかくのお月さまなのになあ。ちょっと残念。歌とかランボー最後の戦場とか。すごく残酷なシーンでも敵が殺されると歓声と笑いが起こる。相変わらずパソコンのDVDドライブの調子が良くない。汚れのあるDVDをたくさん入れたからかなあ。日本に行ってスプレーをしたら治るかな。

 村の暮らしのなかにどれだけ入り込めるか。全部さらけ出せるかというところはなかなか難しいなあ。

 ウビコラが1Hip22−25本くらいで10SID。ステラが2Hipを20SIDでプンディに販売。メルスの半額くらいかな。でも村にいると10SIDは価値があるからなあ。ちょっと高く感じる。

 終業式と先生の送別会のための宴で食べる魚を獲る共同漁労に15人。でも船がいっぱいで乗れなかった人も5人くらい。

 ココヤシ林を持っていない他村からの結婚者が2週間くらいココヤシ売りをしているのが不満なナルやレリーニなど村出身のおばちゃんたち。ウッディが来ると高く買い取りしてくれるので、その間に自分のを売りたいという思惑なのだろう。セルフィッシュだと避難するおばちゃんたち。

 ルパ出身でバーンズクリークの学校の先生をしているJay Timi Rhobinson(ルパのスポークスマン)が、ビチェが境界争いの裁判に負けたという書類を偽造しているようだ。ルパのダシがそれをマロヴォのチーフカウンシルなどに文書として送りつけている。境界はゴバラペラまでで、ビチェの人たちは焼畑も伐採もサゴヤシ採集もできない、ということを訴えているけど、ちゃんとした判決文も添付されておらず、みんな呆れながら怒りながらも心配していない。

 ルパではレンジーのソーラーパネルが盗まれてしまい、犯人と疑われたビリー(ベルデンの息子)が怒って、ナイフとナタを持ってレンジーを襲った。のど元から耳にかけてナイフを押しつけられて、レンジーもとても怒っていて、警察に報告する予定。

 ナルがエリーナの求めに応じてタダでカボチャをあげている。村では10−15SIDくらいで売れる大きなやつだ。ココロコロナマーケティ、ココロコロナワイラホカラ(売ったりする時間もあれば、タダであげる時間もある)という言葉はいいなあ。ちゃんと使い分けて、相互扶助が残っていくと良いなあ。ノロ+宗教的な義務のようなものがあると部分的に残るのかもしれない。でもこれもみんな余裕があるからかな。

 ミホコキキがフーンッと顔を背ける仕草がかわいい。でもまたすぐにこっちを向いてくるんだよなあ。あんまりかわいいのでギュッとすると、嫌がるようなうれしいような恥ずかしいような、そんな感じだ。かわいいなあ。ダダダッと駆けていく後ろ姿も。

 ブナロコロコ(毒のある葉っぱ)を搾って、子どもたちが小魚を52匹とったとのこと。チョチョポボカラで。干潮でお日様が照っているときがよいのだろう。でも魚に少しブナロコロコのにおいが着いてしまうようだ。

 1983年には、干潮と暑い日差しが重なってマゴトゥでたくさん魚が死んでしまったようだ。魚はみんな腐ってしまって、とても食べられなかったとのこと。魚もサメもナマコも。弱った魚はたくさんイリリに集まって、すごい群れになっていたとのこと。

 石を投げてたくさん魚が獲れたけど、これも臭くて食べられなかった。満潮時には魚の死体などが外海に流れていき、それを食べる魚たちも集まっていた。1ヵ月くらいしてようやくマゴトゥで魚を釣って食べられるようになったとのこと。エラバの小さなコピでもそんなことがあってたくさんトシが獲れたとのこと。ロスリンやシシリアが知る限りではこの1回のみ。

 コミュニティのカヌーはみんなで作ったのだけど、ベニアイやロソニなど、いろんな人が意見を言うので統一された形にならず、特に先の方は不格好らしい。よくわからないけど。それで他の村の人たちに笑われることもあるという。確かにちょっと細長すぎるかなあと思うところはある。あんまり海水面すれすれを走るから、コーリーなどには潜水艦トピンド号だと笑われている。実際、たまーに沈むんだよなあ。

 シシリアは娘時代にヴァングヌ島のイウラの住んでいたところの手前あたりで、1度だけ子連れのルーム(ジュゴン)を見たことあるという。乳房もあって本当に女の人のようで、お化けがいるかと思ってとても驚いたとのこと。ほかにはペアヴァにも住み着いていたことがあるようだけど、ほとんど村人の目に触れることはないようだ。

 ビチェに伝わる昔話。昔々、ガトカエ島には巨人マーリビと人魚ケソコが住んでいた。あるとき、力比べをすることになり、初めにマーリビがババオ(槍)で大岩を突き動かそうとした。でも大岩はぴくりともしない。

 次にケソコがババオで大岩の下を突くと大きな穴が空いた。それでケソコの方が力持ちだということになったとのこと。この大穴は今でも残っていて、干潮の時には海水面の上に出てくる。

 ハウッディは、僕と衛星を一緒に見たのを覚えていたようだ。僕が一人で教会の庭に座っていると、たかたかやってきて今日もチェールエネネ(歩きまわる星)が見えるかなあ、と探し出す。今日は月夜で明るいからきっと見つからないよ、というとそうだねえ、明るいもんねえとのこと。かわいいやつだ。

 妹メリグラはモートーの養子だ、というと、僕も養子だと主張し出す。アホだなあ。おまけにラリとデイソンも養子にしてくれとのこと。かわいいアホガキたちだ。うれしいなあ。ありがとう。

 トレバーは昨日焼畑に行ったから、ノートに書いてくれとやってくる。調査はもう終わったよというと何となくポカーンとしている。でもうれしいよ、ありがとう。

 今度はいつやるのか、と聞いてくる。ノートに書いて欲しいのか、というと別にそんなことはないけど、とのこと。かわいいやつだ。ちょっと焼畑に行ったのが自慢なのかな。そういう側面は多少なりともありそうだよなあ。焼畑に行くのを嫌がる子どもたちがたくさんいるからなあ。

売ったりあげたりがうれしい
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2010/07/09 1:52:21
なんだかお腹がすいてきた
なんだかお腹がすいてきた

11月29日(日)7時起床。好天。
 ベリンダのところで魚をごちそうになる。おいしかったあ。ありがとう。昨日、夜釣りから帰ってきたベリンダにヒエルナはたたき起こされて、魚を煮たらしい。大変だったねえ。ココナッツミルク煮ではなくて、塩での煮付けに鳴ったところらへんに、彼女なりの反抗が見える。おかしいなあ。

 食べ終えた魚の骨を焼いていると、良い香りがするんだけど、そのにおいを村の他の人たちが嗅ぐと、あそこの家はたくさん魚を食べたのに、うちにはくれなかったとタペラ(嫉妬の呪いを受ける)。嫉妬の対象になりかねない。ペラ(嫉妬の悪霊)がブーホロ(怒る)らしい。
 チャーチエルダ―とディケンズなど8人がポキポキ(村の除草作業)。

 ゲンタ、クレニ、デビット、グローシーとウナギを捕まえに行く。小さめだけどなかなかおいしそうなのが獲れた。すぐに捌く。すごい生命力でなかなか死なない。石蒸し焼きにする。いろんな技術があってとても面白い。子どもたちにそれが伝わっているのがうれしい。ありがとう。
 暑い日が続く。でも海も穏やかで良いことだ。

 マペッリがナタでステニーの足の指を斬りつけてしまう。どうも金曜日に喧嘩していたようだ。ステニーがジラトゴの葉っぱをマペッリにぶつけて、かぶれさせたりもしたのが原因らしい。

 クレニのナタを掴んだマペッリが木に登って逃げようとするステニーを驚かせようとしたのか、少しは本当に切ろうとする気持ちがあったのか、指が3本かなり深く切られてしまった。

 カオロが抱いて家に連れて行き、レリーシがチェチェウララハの葉っぱで止血する。みんなやさしいなあ。マペッリは、ロシーナに何でナタなんか使ったのだ、怒るのはわかるけど、殴るくらいで十分だといって強く怒られる。反省したのか、マペッリは家に閉じこもってしまう。

 少し見に行くと、間違ったことをしたから誤りたいといって泣いている。そうだよねえ。残念ながら船でステニーはクリニックに行ってしまったので、間に合わなかったけど。キズを縫って何とかなったようだ。良かった良かった。

 ベリンダやハローニから昔のお金や首飾りが無くなってしまった話を聞く。

 ハローニは、たくさんカーロ(クジラの歯)をテマラロウナのゴバラ(洞窟)で見つけて、ワヌアババイレ(若者宿。今のワヌアタイリのところにあった)に置いていた。このころはまだあんまりこういうものが高く売れるようなことはなくて、あまり価値があるものとも思っていなかった。

 1969年に大波があって、ブナの家(すでに死去)などが流されてしまったほか、波は水飲み場の大岩のところにまで達した。ワヌアババイレの中にも波が入ってきて、水浸しにした。

 ペンピオは、20kgの米袋にいっぱいに入っていたカーロも流されてしまった、とハローニに言ったが、どうもヤンディナのリバーパシフィックのオーナーなどに売ったのではないかという疑いがある。この頃が売り始めだった。

 ベリンダがまだ未婚の20代前半の頃(1980年代初め)に、ホーペ(聖域)に安置されていたたくさんのティネーテやホカタ、カート、エレゲEregeなどの首飾りを盗んで、ヤンディナで売った。ホーぺを売るようになったのはこの頃のようだ。ティネーテは4SID、カートは40SIDだった。ティネーテは黄色みを帯びたやつを選んで買っていた。

 ベリンダが子どもの頃は、ホーペにいくらでも古いものがあった。リバーパシフィックのオーナーは、たくさん集めていたが、だいぶ年がたってから政府が個人的な国外への持ち出しを禁じるようになり、収集したものもみな政府に取られてしまった。

 外国人旅行者などが来始めると、古いものを買いたがる人もいて、オベッティなどはホーぺを掘り起こしていろんなものを売ってしまった。1980年代の終わりから90年代にかけてか。その後も今に至るまで、売られ続けている。ドニかトニーは、ヒラマイニにあったキンボ(石像)をホニアラの博物館に売り、これは今でも博物館にあるらしい。

 ある外国人はトニージャマコロに、ドイツの博物館にソロモンのホーペや古いお金がたくさんあり、ここの次に古いお金があるのはビチェだと伝えたようだ。

 古いインダカマーリヴィ(石斧)は、インダカパラータタ(雷石)と言われていて、パラータタ(雷)の中にある石だと伝えられてきた。それは違うだろうけど、ひょっとすると雷を呼びやすい石なのかもしれない。伝導性が高いとか。

 カーロはベリンダも10コほど持っている。

 1月中にはココヤシ売りがあったものの、それ以降は天候不順で10月までずっと売ることができず。それで、天日干しではない乾燥機を買いたいという希望もあるようだ。

 プロジェクトによって余裕が生じているとのこと。ここでいう余裕とは何なのかなあ。
 雇用労働という部分だけではなくて、相互扶助でも良いよ、という精神的な金銭的な余裕かな。焼畑に行かなくても食べ物が買えるというのも大きいだろうなあ。でも焼畑は薮になっちゃうんだよなあ。

 何でも雇用では無くって相互扶助も頼れるというのも余裕とか幸せに繋がるよなあ。ただ雇用労働として拘束されている時間があるから、いつでも相互扶助というのではなくて、誰かに頼まれて相互扶助という感じの時があるようだ。何となくぶらっと相互扶助というのもまだまだあるけど。

 子どもがお小遣いをもらったり自分でお金を得ることでお菓子などを自分で自由に買えるようになったのも大きな余裕だなあ。

 ただ大きな余裕というよりも一時的な余裕の連続という感じなのかな。自分たちでは大きなお金を貯められないというのはその一側面だ。だから学費の負担は難しいのかも。外部に依存したいという気持ちも強い。

 新しいビジネスを始める子どもたちというのも余裕というか、新たな変化だなあ。メレイナやケティナの麺、ケンボルの石鹸など販売、ジニオロやカリアンディ、アーロンの電池やタバコ売り、クレニのビコホ買い取り、フォロコーニの小麦粉、このあたりかなあ。

 ただその一方で、村で安く買ったものを村で高く転売するステラの事例がある。こういう動きはすぐばれて、みんなの反感を買う。

 ボイラーがガソリンを負担してみんなで共同漁労というのも余裕かなあ。でも分配は参加者のみだけど。これを村全体にまで広げるというのができるといいなあ。

 サトウキビを搾って飲むと肝臓の病気によいらしく、その薬をメリプライスのみが知っていて、ジェナに試している。
 ダイロがハローニのためのトーカソーランベテ(製材加工の手伝い)。
 そのお返しもあるのか、モンジョ・ムーラン・カリアンディ・ディック・クエリントン・グライアムがダイロたちの製材運びの手伝い。

 ハーフマライタ・ボボエでEUのプロジェクトで働いているフェローのチェックで、とりあえず4000SIDの使途不明金があることがわかった。これは2枚のチェックに関わるものなのかな。

 なぜケンボルがサインをしたのかと怒られたが、お金の管理はボイラーがやっていて、内容などを伝えられないこと、金額が書かれないままサインを求め得られたので信用してサインした、金額はあとでボイラーが書き込んでいた、とボイラーへの不満を含めて伝える。

 今回は見逃すけど、こういう使途不明金はフェロー自身が着服を疑われかねないし、問題になってプロジェクトが無くなると、これまで支払われた賃金などを回収することもあると強く怒られて、ボイラーはちょっと元気がないようだ。ジョヘニやフェロール、ケンボルも呼ばれている。

 4万SIDがなくなったといううわさ話も流れているようだけど、そもそもこの話し合いのこと自体を知らない村人もいる。その内容も。プロジェクトはいつもややこしい問題を引き起こす。外部者の自己満足ばかりが目立つようにも思う。
まあ、外部者はそのうちどこかにいってしまうから、また村の落ち着いた暮らしに戻るのかな。


11月30日(月)6時半起床。好天。海も穏やかだ。

 ジオたちと今日の計画を練る。遠くの川でたくさんウナギを石蒸しにしようという案もあがったけど、遠いと言うことで却下。クスクスを近くで捕まえてこれを石蒸しにしようとも話したけど、手っ取り早く手に入りそうなところが思いつかず却下。そうこうしているうちに、ベカベカにボートで行く人たちがいることがわかり、僕はメール打ちに行くことになった。ちょっと残念かな。まあまた今度。

 ボイラーは、書類のサインなどでベカベカに行くことになったのだ。ハローニたちも一緒だ。何となくボイラーの元気がないように見える。お金の管理のずさんさがみんなにばれたからかな。ケンボルあたりに詳細を確認しよう。

 月がきれいな夜だ。みんな夜釣りやギター、アホ話をしている。楽しい時間だなあ。みんなが名残を惜しんでくれる。うれしいなあ。フォロコーニが服の販売の仲介をしている。ラッセルあたりから頼まれているらしい。でもあっと言う間に売れてしまったようだ。

 いろんな付き合い方があって、日本人としての小ぎれいな倫理観とかで鎧をかぶると何も理解できなくなる。カスタムに従えばいい。みんなの当たり前を分けてもらえばいい。

ケンカと涙
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